人権作文の発表

8月20日(土)守山市民ホールで開催された第41回守山市人権・同和研究大会において、本校2年黒川恵里香さんが人権作文の発表を行いました。

全文を掲載します。
「私の夢」
守山北高校二年  黒川 恵里香

 私の将来の夢は、介護ヘルパーになることです。祖父が病気で入院した折、ある介護ヘルパーさんがとても親身にお世話して下さいました。その甲斐あって、祖父は元気を取り戻すことができました。その様子を見て、私も高齢者のお手伝いをする仕事に就きたいと思うようになりました。

 昨年の2学期に学校のフィールドワークで高齢者施設『寿々はうす』を訪れ体験学習をさせていただくことになりました。初めての経験で、行く前はいろいろと不安や緊張がありました。どんなことを話したら高齢者の方は喜んでくれるのだろうかと頭を悩ませたりしました。しかし、当日スタッフの方から紹介していただき挨拶をすると、利用者の皆さんは喜んで受け入れてくださり、少し安心することができました。

 最初に私たちは、介護ヘルパーの方にお風呂とトイレを見せてもらいました。どちらもとても広かったので驚きました。車イスを使っている人がお風呂に入るときやトイレを利用するときに、辛い思いをすることなく車イスごと入れるようにするためと説明を受けました。改めて室内を見渡すと、様々なバリアフリー化が図られ、高齢者の方が快適に過ごせるよう工夫されていました。高齢者の立場に立った施設面の充実が大事だと気づかされました。

 その後、ある高齢者の方が私を呼んでくれ、行ってみると、「一緒に勉強しよう。」と言ってくれたのです。私は正直、「どこまでできるのかな。」と心配しました。けれどその方は、すらすら計算ができて、感心させられました。たし算やひき算、かけ算、わり算などが私たちと少しも変わらず、できていました。けれど、わり算の時は少し戸惑っておられた方がいて、私は一緒に問題を解きました。答え合わせをしたら全部正解していたのでその方とハイタッチをしてお互い喜び合いました。「家に帰ったら、父さんに自慢するわ。」と言ってくれ、私はとても嬉しかったです。私の手伝いが、「少しは役に立ったかな。」と思いました。
 そして次に、利用者さんたちとベランダにある畑に行ってお昼ご飯に使う材料を採りに行きました。ある方が私に野菜の抜き方を教えてくれました。さすが私より長く生きておられるなと思いました。長年、生きてこられた知恵を私はもっと知りたいと思いました。

 その後、私はある高齢者の方とお互いの将来の夢を語り合う機会を持つことができました。私の将来の夢は「介護ヘルパーになることやで。」と言うと、高齢者の方が「ここで働いて。」と言ってくれました。とても嬉しかったです。最も嬉しかったことは、高齢者の方が「お姉さんがここで働いてくれると楽しくなるわ。」と言ってくれた言葉でした。私はこの言葉が一番嬉しく、心に響きました。私はその時、「本当に『寿々はうす』で働いてみたい。働きたい。」と強く思いました。一方、高齢者の方の夢は「長生きすること。」とおっしゃられました。その方は、肺炎を患っておられ、先々のことを、とても不安にも思っておられました。私は、その方が元気になられ一日一日を生き生きと過ごせるようになってほしいと強く思いました。そして私とその高齢者の方の夢が叶いますようにと心の中で祈りました。

 たった一日の体験でしたが、職員の方々が働いておられる様子を見せていただき、私の夢としている介護の仕事の大変さや厳しさも自分なりに少しは理解できたと思います。また、嬉しさや喜びとなることがたくさんここにはあるのだと実感することもできました。

 ますます高齢化が進む日本では、社会全体で高齢者を支えることが求められています。介護ヘルパーの仕事はますます重要になってくると思います。私は、今回のフィールドワークでの体験を生かし、進路希望を実現させるよう、これからの勉強を頑張りたいと強く決意しました。